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京都大学総合博物館 夏休み学習教室 体験EXPO 2009' 夏 「手作りピンホールカメラで写真を撮ろう」 を実施しました。

投稿日時 2009-8-10 20:17:00 | トピック: PPAS一般




京都大学総合博物館(〒606-8501 京都市左京区吉田本町)
夏休み学習教室 体験EXPO 2009' 夏
プログラムNO.13 手作りピンホールカメラで写真を撮ろう
8月9日(日) 10:00 〜16:30  対象:中学生

自分たちでピンホールカメラを手作りし、撮影から写真の仕上げまでを体験し
てみませんか?写真の原理を勉強し、その原理に基づいたカメラを作り、写真
を撮影します。今使われているディジタルカメラも原理は同じです。

担当:F・ゴーツ  (アシスタント:青木隆幸)
定員:10名


土砂降りの8月9日、中学生10人を対象に、ピンホールカメラを作って写真を撮るワークショップを行いました。参加者は京都大学総合博物館が企画する、「夏休み学習教室-体験EXPO-2009'-夏」の13番目のプログラムとして一般公募されました。

参加者には、各自、A4程度の紙が入る箱とアルミ缶を持って集合、とだけ事前に伝えてもらいました。
いったいこの材料で、どうして写真が撮れるのか、興味深深で10人の中学生が集まった、、、はずですが、終始、みんな淡々と話を聞いて、淡々と作業をしてる感じがしました。

はじめに館長の大野先生からご挨拶。
つづいて講師が、カメラオブスキュラの原理的なお話。退屈なので、早々に切り上げて、段ボール箱で作った、カメラオブスキュラを覗いてもらいます。雨天なのでピンホールは直径1cmとかなり大きめのものを使います。ブラインドを上げて、かぶり布をかぶって、カメラオブスキュラを窓のそとへ向けると、ボーっと景色が見えます。暗いので、色がよくわかりません。順番に皆に見てもらいます。ふーんという感じでちょっとしらけています。今日は暗いからレンズで見てみよう、とピンホールをレンズに置き換えて、奥行きを調整して、見てもらうと、あっ逆さまに見える!、とちょっと反応があります。

このカメラオブスキュラの映像をフィルムとか印画紙を使って、固定するようにすると、それが「カメラ」です。デジタルカメラも原理は同じです。少しは興味が持てるかな。
カメラを作るのに最低限必要なものは、ピンホールと暗い箱と感光材料です。

では、原理はわかったから、順番に、実際に作ってみましょう。



まずは持ってきたアルミ缶を出してください。ほう、ビールのカンが多いですね。あ、ファンタのカンを持ってきた人がいましたね。スチール缶を持ってきた人はいませんね。簡単には加工できないですから。



カッターでカンを輪切りにします。カッターでカンをきるのは、やりなれてないし、勝手がわからないですね。慎重に、しっかりカッターとカンを持って、ぐっと力を入れると以外に簡単に切れます。それを今度はハサミで4cm角ぐらいに切り出します。手を切らないように気をつけて。
ここまで出来たら、次はピンホールをあけます。今日は暗い日だから、アルミ板のまんなかに画鋲をブスッと根元まで刺して大きな孔をあけましょう。天気がよかったら、まち針で小さな孔をあけると、きれいな写真になるのですが、今日はしかたない。画鋲をぬいて、サンドペーパーでバリを取ります。怪我しないようにね。作業は、試行錯誤だったり、粛々と順調だったりで、ともかくできました。だいたい皆おなじ大きさの孔があきましたね。できたアルミ板は黒いテープで裏打ちしてください。ウラが光らないようにね。そのまま貼るとピンホールがふさがっちゃうから、テープに孔をあけてから、合わせて貼りましょう。そこまで、できたら2〜3cm角に切りそろえてください。

では、次に暗い箱をつくります。持ってきた箱を出してください。
あー、深いのから浅いのまで、いろいろありますね。深いのは20cmありますね、これは何の箱かな。コピー用紙の箱ね。A4ぴったりだね。そっちのは?参考書のセットの箱。15cmぐらいありますね。それは薄い箱ですね。もらい物のタオルの箱ね。深さは5cmないですね。

では、皆の箱で光が漏れそうなところを黒いテープでふさぎましょう。ふさぎ方はいい加減じゃだめですよ。なにしろピンホールで写真を撮ろうとしているのだから、そのピンホールぐらいの孔を見逃してしまうとまともには撮れません。しっかりふさぎましょう。後で印画紙を入れるからそれを入れるところは確保しないといけません。それだけ注意。
それから、内側を黒く塗ります。マーカを持ってきたから、それで、箱の内側をまっ黒に塗ってください。ちょっと大変だけど。



続きはお昼ご飯のあとで。

ここまで、できたら、ピンホールをつける孔をつけます。カッターで、適当に切り込んで、そこへピンホールを黒いテープでしっかり留めます。明るいところでの作業はここまで。



少人数ずつ暗室に移って、印画紙をセットして、黒いテープでふたを留めて、ピンホールにも黒いテープを貼ってシャッターとします。

先ほど外の光の強さをカメラで測ったら、ちょっとお話がむずかしいけど、F8、1/30、ISO-400ぐらいでした。印画紙の感度はISO-6ぐらい。ピンホールの直径は1mmぐらいなので、奥行きは25cmとすると、露光時間は15段階増で16分という計算になります。
そことそこの深い箱の人は15分露光としましょう。後の薄目の箱の人は8分、一番薄い箱の人は4分でよいと思います。幸い、雨は上がったようですが、依然として暗いので、その露出でやってみてください。日が差してないから、箱の向きによっても露出を変える必要はないでしょう。

みんな、自分の箱を持って、外へ飛び出して行きます。車にだけはくれぐれも気を付けてね。

撮影から、帰って来たら、暗室で順番に現像です。箱を開け、用意された現像液、停止液、定着液に規定時間漬けて、水洗します。像が出てくると、うーんという表情です。エーと、これはネガと言って、白黒が逆です。光が当たったとことが光に感じて、黒くなるから、明るいところほど暗くなって、白黒が逆の像になっているのです。ほとんど真っ黒でも失敗じゃないよ。ふーん。
あ、ちょっとぶれている人と、ケラれている人がいるね。撮り直してきましょう。ぶれてるというのは、撮影中に箱が動いて、いくつも像が重なってしまってるということ。ケラれているというのは、ピンホールつけるときのあなぐりが小さすぎて、光を遮ってしまい、印画紙の中央だけしか感光していないということです。
水洗15分が終わったら、スクイジーで水気をきって物干しにつるします。乾くまで待ちましょうしょう。どれが自分のかわかるかな。ネガだとわかりにくいね。

乾いたら、転写してポジをつくります。白黒を逆にして普通の白黒写真として見えるようにします。暗室で、順番に未使用の印画紙の上に先ほど現像したネガを裏返しにして、その上から透明アクリル板を重ね、その上から懐中電灯で20秒ほど露光します。ムラにならないように、懐中電灯を動かして、満遍なく光を当てましょう。



あとはさっきと同じように印画紙の現像を行います。ほら、像が出てきたね。写ってる写ってる。水洗して干してください。



今日は、暗い日だったので、かえって露出が一定していて、露光の失敗がなくてみんなだいたい同じに仕上がりました。
館長の先生のご挨拶、一同記念撮影で終了。ご苦労様でした。
どうでしたか。面白かったかな。





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